管理釣り場について

管理釣り場とは、人工的に池や川を作ったり、川のある区間を区切ったりしたところに魚を定期的に放流し、料金を払って釣りをする釣り場のことを指す。自然の環境を残しながらも、トイレやレストハウス、売店、魚の処理場などの施設があり、比較的軽装で気軽に釣りを楽しむことができるため、釣りを始める環境としては十分で、客層は熟練した釣り人から会社でバーベキューを兼ねて利用する人まで様々である。

また、管理釣り場には常駐しているスタッフがいて、分からないことがあったときに親切に色々と教えてくれるところが多い。管理された施設の中に、養殖された魚が放流されているので、簡単に釣れると思いがちだが、自然の魚とは違った習性を持っていて、その独特の習性を読み、攻略することが管理釣り場のおもしろさとも言える。

管理釣り場の種類

管理釣り場の種類は、大きくポンド型と渓流型の2つに分けられる。

ポンド型

ポンド型は、池の形をしている止水タイプの釣り場のことを指し、国内の管理釣り場の多くはこのポンド型となっている。ポンド型の釣り場は、一定水位に保たれた大きな池にたくさんの魚が放流されているタイプで渓流型と違い流れの影響をあまり受けない。また、噴水や水車などで、人工的に流れを作っている釣り場もある。広いポンドでは、要点をおさえた釣りを心がけよう。基本的には水が動いている流れ込みの周辺などの良いポイントを取るのが魚を釣る一番の近道となる。

渓流型

渓流型は、流れのある川を仕切ってある流水タイプの釣り場のことを指し、ストリーム型とも呼ばれる。河川を利用し、20m間隔ぐらいに岩で緩やかな区画を設けてあるタイプが一般的だが、場所によっては自然の渓流をそのまま利用しているところや区画を貸し切ることができる釣り場もある。渓流型はポンド型と違い水の流れがあるため、夏場でもポンド型に比べ水温が低くなっている。底のストラクチャーが多く魚が隠れる場所が確保されていたり、ベイトが豊富であったりと、魚が生存しやすい環境のため、活性も比較的安定している。魚が溜まりやすいポイントがだいたい決まっており、流れの中や脇にある石やくぼみの中に潜んでいる事を覚えておけば、ポンド型の釣り場よりポイントは選びやすい。また、水の流れを考慮し、基本的には魚が頭を上流に向けて泳いでいることを意識した釣り方を心がけよう。

管理釣り場のシーズン

管理釣り場にも1年を通して釣りやすい時期と釣りにくい時期がある。トラウトは冷水を好み、適水温は10~15℃前後といわれており、最低水温は1 ~ 2℃で、最高水温は22 ~ 23℃くらい。トラウトに限らず、魚の体温は水温とほぼ同じで、水温が下がりすぎると魚は冬眠状態で動かなくなり、逆に水温が上がりすぎると魚は死んでしまう。
管理釣り場の水温は自然まかせのところが多く、魚の活性は水温しだいで変わってくるが、だいたい10月 ~ 翌年の5月が釣りやすい。低地にあるポンド型の釣り場は、気温が上がりすぎると魚の活性がまったく上がらないため閉鎖する釣り場もある。渓流型の釣り場の場合は、夏でも水量が多く水温が一定で魚の活性が下がらないため年中無休のところもある。

管理釣り場での注意点

管理釣り場での注意点やルールなどは、釣り場によって独自のものもあるので行く前にホームページで調べたり釣り場に電話してよく確認しよう。

バーブレスフックについて

釣り針には通常、針にかかった魚から簡単にハリがはずれないようにするためにバーブというかえしがついている。管理釣り場では魚をリリース可としている所が多く、その場合バーブのないバーブレスフックの使用を義務付けている。釣り場によってはミノーやプラグならトリプルフックも可というところもあるが、その場合でもバーブレスであることが前提となる。
管理釣り場では、多くの人がルアーやフライをキャストしているため、誤って他人にルアーをぶつけてしまうことや、釣った魚のフックを外すときなどに魚が暴れたりしてフックが指に刺さる事もある。バーブが付いたフックが指などに刺さった場合、フックが刺さった方向に戻して抜くのは困難で、一度貫通させて針の頭を出してからバーブを潰して抜いたりしなければならなくなったりもする。
また、リリースする魚に対するダメージを少なくし、無駄に魚達を傷めないようにするためにもバーブレスフックが必要となる。釣った魚をリリースする場合、バーブレスフックなら簡単に外せるが、バーブがあるとフックを外せたとしても針のあとには大きく傷が残る。魚にとってはハリにかかったダメージが大きくなる原因となり、大きなダメージを負った魚がリリースされると、すぐに弱って死んでしまう。
このような理由からほとんどの管理釣り場ではバーブレスフックが義務付けられているため、使用するルアーのフックを確認し、バーブがあればペンチで潰して使おう。

禁止されているルアーやフライの種類

釣り場によって使えるルアーやフライが制限されているところもあるので事前に調べておこう。
魚が飲み込んでしまわないようにペレット型のルアーやトレーラー、フロントフックなどは禁止されている釣り場も多いのでよく確認しよう。同じ理由で、フライの場合、エッグフライなどが禁止されているところが多い。
他にも、キャスト時にラインが切れ、ルアーが飛んでいってしまったとき、対岸の人にあたったりする事故を防ぐためにスプーンの重さや長さなどを制限していたり、プラグにつけるフックの数を制限しているところもある。また、水質保全などの理由でワーム類や集魚材の利用はほとんどの釣り場で禁止されている。

ラバーネットについて

管理釣り場ではランディング時のラバーネットの使用を義務付けている釣り場も多くある。釣り場によってはラバーネットをレンタルしているところもあるが、出来るだけ自分で用意しておこう。
通常のネットでは、鱗の弱いトラウトにダメージを与えてしまうが、ラバーネットは編みこんでいないため縫い目がなくダメージを最小限に抑えられ、フックがネットに刺さったりしても簡単に抜ける。水中で魚に触れずにフックを外そうとすると、魚が暴れて手を怪我したり、フックを魚の口に残して逃がしてしまう事もあるが、ネット内でフックを外せば、フックを口に残して逃がしてしまう事もなく、魚がネット内で暴れるだけでフックが外れる事もある。
ただし、ネットに入れた場合でも、魚を空気中に晒すと弱ってしまうので、魚を水から出す時間は最小限にし、早めにリリースしてあげよう。
また、ラバーネットは地面に置いておくと、日差しで熱くなり、そのまま使用すると魚にとって素手より酷い状態になったり、劣化の原因にもなるので、ネットを使用しない間は、必ず水の中につけておこう。

魚のキープとリリースについて

ほとんどの釣り場で釣った魚のキープが可能で、釣り場で決められた数だけ持って帰ることができる。魚を持って帰って食べる場合は、釣りが終わるまでは魚はフラシなどにいれておき、帰る頃、釣り場によって決められた処理場で内臓とエラを取り、血合いを洗い流す。魚はビニール袋に入れてからクーラーボックスの底にいれ、さらにその上から氷をおくとかなりの鮮度を保つことができる。また、氷に塩をふりかけておくことでより冷却効果を高めることができる。
一方、釣りることが目的の方は魚をリリースすることになるが、極力、魚にダメージを与えないようにリリースする。トラウトは比較的傷みやすい魚で、体温が低く、体温の高い人間が手で握ると魚はやけどを負い、数日経つと体に白くカビがはえた状態になってしまう。また、手で握ったり魚が地面で暴れるたりするとウロコや表面を保護するヌメリがとれてしまい、皮膚呼吸ができなくなりリリースしてもいずれ死んでしまう。そうなってしまうことを防ぐため、陸に上げて素手で魚を押さえつけてフックを外すのではなく、できるだけ魚には触らず水中でリリースする。ハリをはずすときはラバーネットに入れてから直接魚をさわらないようするか、どうしても素手でさわらなければならないようなときは手を水で冷やしてからにしよう。また、魚が気絶してしまった場合は、自力で泳げるようになるまで水中で魚体を支えてあげよう。

管理釣り場でのマナー

最初に釣り座に入ったときにはラインがクロスするのを防ぐためにも、近くの人がどのあたりを狙って釣っているかを把握しておこう。週末などに多くの釣り人でにぎわう釣り場では、ある程度のキャスト技術は持ってないと他の人に迷惑をかけることがあるかもしれないため、キャストに自信のない人は、まっすぐ投げられるように広い場所で練習しておこう。隣との間隔が狭い場合はキャストする方向に気をつけ、強風で煽られたり、ミスキャストしてしまったりしたら、一言声を掛け、ラインが絡まないように回収しよう。 また、釣れているポイントや魚が溜まっているところへ無理やりルアーを投げ込む行為はマナー違反になる。他にも、バッグやロッド、ロッドスタンドやネットを横一列に並べたりして必要以上の場所は確保しないようにしよう。

釣り人の後ろを歩く際は注意しよう

通路のせまい釣り場などではフライのバックキャスト中に後ろを通る人に気づかずにハリを引っ掛けてしまうことがある。キャストするタイミングは、釣りをしている人にしかわからないので、後ろを通る際は一声かけてから通るようにするとトラブルになりにくい。反対に、自分が釣りをする場合は、後ろの人に気をつけながらキャストしよう。

服装について

キャスト回数が多いルアー釣りでは釣り場が混み合ってくるとルアーなどが引っ掛かる可能性も高くなる。怪我やトラブルなどを避けるためにも、できるだけ帽子やサングラスを着用し、肌の露出も控えるようにしよう。釣り場によっては、帽子やサングラスの着用が必須のところもある。

その他の注意点

大きな音や声は魚を散らして警戒させてしまうため、周りの釣り人へ配慮し、釣り場では騒いだり大きな音を出さないようにしよう。また、針やラインを交換した際に出たゴミは、必ず指定された場所に捨て、釣り場にゴミを残さないようにしよう。タバコのポイ捨ては厳禁だが、釣り場によっては分煙化が進んでおり、喫煙所が設置してあるところもあるため、喫煙場所に注意しよう。